お茶室#10・・・光を取り込む

わびさびの空間にさんさんと差し込む自然光は似合わないのかもしれません。このお茶室には直接外に面した開口部はたった一ヶ所だけ。そこで、すこしだけ光を取り込む工夫を試みました。

まずは廊下側の建具。これは透かし和紙の太鼓張り障子です。茶室には廊下ごしにほんのりとやわらかな光がさしこみます。廊下側も障子が貼られているので、あまり和の雰囲気が出過ぎないようにしています。

縦框は枠見付けをできるだけ目立たせないように8mmとし、紙張りじゃくりをとってもらいました。太鼓襖のように張りまわしてもよかったのですが、襖紙と違って薄い障子紙の場合はその強度を考えると、擦れる部分にはどうしても枠が必要になってきます。

こちらは茶室唯一の窓。下の部分が動く雪見障子になっています。少しだけ開けておけば、雰囲気を壊すことなく換気も出来ます。
また、床の間のよこの壁は、よく見かける「下地窓(下地の竹を表しにした開口)」ではなく、ここではごくシンプルに全開口にしました。客座の方にも直接光が届くので、これだけでも明るさ、開放感が全然違ってくると思います。