ストック型社会へ

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小児科クリニックの隔離棟増築工事がやっと着手となりました。
審査課と本格的な打ち合わせを始めたのが年明けの一月、
先日、やっとのことで確認がおりました。

いったいなぜそんなに時間がかかってしまったのか?
平成16年に増築に関する法改正が行われて以降、
やれ耐震診断だのやれ耐震補強だの、
わずかな増築であっても非常にやりにくくなっていましたが、
実は去年の平成24年9月、これまでの制度が見直されて、
既存建物への適合基準が緩和されました。
ざっくりまとめると、

縁を切って増築する前提で、既存部分が一定の耐震性能を確保すれば大増築も可能

ということになります。くわしくはコチラ

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今回の増築は、既存建物が古かったことや増築を何度か繰り返していたため、
実際とは違う「1/2を超える増築」扱いとなってしまい、その結果
耐震診断や既存不適格調書の作成、さらには検査済証を改めるための
施工状況報告書の作成など、3倍近い時間と労力がかかったのでした。
今回の法改正による恩恵は受けることができましたが、
それ以上にやっかいだったのが「施工状況報告書」です。

この「施工状況報告書」というのは、完了検査を受けていない建物に対して
新たに現行法規に適合している証明をするための報告書です。
面積や高さ、各居室の広さや窓の大きさまで、
場合によっては壁や天井の中まで調査が必要になり、
非常に大がかりな作業内容となります。

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既存建物のストックという観点では、増築だけでなく改築も同様です。
例えば、ある建物を借りて事業をおこす場合、使用する用途によっては
『用途変更による確認申請』が必要になってきます。
この場合もその建物が完了検査を受けているかどうかで
大きくやり方が変わってきます。

今ではほとんどありませんが、昔の建物は完了検査を受けていない場合も多く
既存再利用を考える場合は、「検査済証があるのかどうか」
初めからそのあたりも調査が必要でしょうね。