+PEACEFULL Blog

#耐震診断増築S #クリニック #現場ギャラリー

ストック型社会へ

sou03 小児科クリニックの隔離棟増築工事がやっと着手となりました。 審査課と本格的な打ち合わせを始めたのが年明けの一月、 先日、やっとのことで確認がおりました。 いったいなぜそんなに時間がかかってしまったのか? 平成16年に増築に関する法改正が行われて以降、 やれ耐震診断だのやれ耐震補強だの、 わずかな増築であっても非常にやりにくくなっていましたが、 実は去年の平成24年9月、これまでの制度が見直されて、 既存建物への適合基準が緩和されました。 ざっくりまとめると、 縁を切って増築する前提で、既存部分が一定の耐震性能を確保すれば大増築も可能 ということになります。くわしくはコチラsou04 今回の増築は、既存建物が古かったことや増築を何度か繰り返していたため、 実際とは違う「1/2を超える増築」扱いとなってしまい、その結果 耐震診断や既存不適格調書の作成、さらには検査済証を改めるための 施工状況報告書の作成など、3倍近い時間と労力がかかったのでした。 今回の法改正による恩恵は受けることができましたが、 それ以上にやっかいだったのが「施工状況報告書」です。 この「施工状況報告書」というのは、完了検査を受けていない建物に対して 新たに現行法規に適合している証明をするための報告書です。 面積や高さ、各居室の広さや窓の大きさまで、 場合によっては壁や天井の中まで調査が必要になり、 非常に大がかりな作業内容となります。 sou01sou02 既存建物のストックという観点では、増築だけでなく改築も同様です。 例えば、ある建物を借りて事業をおこす場合、使用する用途によっては 『用途変更による確認申請』が必要になってきます。 この場合もその建物が完了検査を受けているかどうかで 大きくやり方が変わってきます。 今ではほとんどありませんが、昔の建物は完了検査を受けていない場合も多く 既存再利用を考える場合は、「検査済証があるのかどうか」 初めからそのあたりも調査が必要でしょうね。