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長期優良住宅その①耐震対策等級
長期優良住宅の設計基準には次の4つの対策等級が課せられています。
①耐震対策等級 ②劣化対策等級 ③維持管理対策等級 ④省エネルギー対策等級
これらは住宅性能表示制度にうたわれている等級を長期優良住宅でも採用することになります。まず①耐震等級に関しては等級2以上の性能が必要となります。通常の木造住宅では、小規模建物として壁量計算などを行いますが、長期優良では基準法が想定する
「極めてまれに発生する地震力」の1.25倍
の力に対し倒壊、崩壊しないことを想定しています。具体的には次のステップによって検証が必要となります。
①壁量計算(準耐力壁を加えた検討が必要)
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②壁の配置バランスの検討
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③床倍率の検討(ネダレス工法の採用や吹抜け部分の火打ち梁に留意)
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④接合部の金物(胴差と通し柱、外周横架材の接合部の検討)
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⑤基礎(スパン表による)
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⑥横架材(スパン表による)
太文字部分が長期優良独自の検討内容となるため、通常よりもかなり詳細な計算が必要となります。
今回は初めての構造検証となったので、かなり時間がかかりましたが、一度エクセルデータを作成しておくと次回からは比較的スムーズにできそうな感じです。
最後に気になった所を数点・・・
・壁量計算では必要壁量用の床面積の求め方が通常と違って、吹抜けやポーチ、バルコニーも算入対象となります。
・床倍率では、床剛性をとるためにネダレス工法など合板によらないと厳しいといった風潮のようですが、
今回のS邸では転ばしネダでもクリアできました。
また、2×1.5間以上の吹抜けには水平剛性を確保するため梁と火打ちが必要となるようです。
・横架材に関して、木材センターのスパン表はスギ(製材)に限定されているので、スギ以外の場合は使えない可能性があります。