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酸性・中性・アルカリ性

SD345 鉄筋はJIS規格のものを使います。それぞれ使う部分によって、太さや種類が違ってきます。それを結束線や溶接で繋ぎ合わせ組立てていくのですが、建設現場は吹きさらしの屋外空間・・・どうしても鉄は雨ざらしとなりちらほら茶色い錆が目に付いてしまいます。錆についてはまったくないにこしたことはないのでしょうが、表面のわずかなざびに関してはいろいろな見解があるようで・・・
 
   
  わが国のコンクリート工学の先駆け『吉田徳次郎』先生の著書『コンクリート及び鉄筋コンクリート施工方法』には次のような内容が記されています。
「鉄筋はこれを組み立てる前に、槌でたたくとぼろぼろ剥げ落ちるような浮き錆や、表面に付着したどろ、油、ペンキ、等、すべて鉄筋コンクリートとの付着を妨げる恐れのあるものは、完全に、これらを取り去らなければならない。  多少の錆は無害であるばかりではなく、コンクリートと鉄筋の付着強度を大きくするから、鉄筋をみがく必要は少しもないけれども、浮き錆は是非取り去らなければならない。」
もうひとつよく耳にするのは、 「コンクリートはアルカリ性なので大丈夫」 ということ。鉄筋はコンクリート中に埋まってしまうと酸化は止まってしまいますよという考えですが・・・表面の錆にとどまっていれば問題ないのですが、しかしこれも、クラックなどによる内部への浸水があればそうはいってられません。いずれにせよ鉄筋はできるだけキレイな状態を保ちつつコンクリートを打つということを目標にするしかないようですね・・・ SD295A