KITCHEN さんらいず
当初のコンペ案では「木の温もりが感じられる親しみ溢れる施設」をコンセプトに、木構造の計画でスタートしましたが、その後1年にわたってスタッフとの練り直しが行われ、最終的には集会などで地域住民にも広く利用してもらえるよう、無柱空間のオープンな施設として計画が進められました。
立ち上げの初期メンバーがほとんど入れ替わった中、紆余曲折を経てなんとか完成にこぎつけられた印象深いプロジェクトでした。
地元の食材をふんだんに使った、カラダにやさしいスローフードのレストランをメインとし、ご近所のお年寄りにはお弁当の宅配を、近くの学生さんやサラリーマンにはランチやカフェとして利用されています。ここで働く人たちは、厨房での調理やホール接客などの技術を学び社会に出て行くという、職業訓練を兼ねた福祉支援の施設となっています。また、社会貢献の一環として、地元の有名ドコロの総料理長のプロデュースなど、地域の方々の支援をいただきながら、これからも地元に根付いた施設となっていくでしょう。
場所は九州工業大学の近くで、メインの通りから一本入ったところになりますが、前面がオープンスペースとなっているので、以前よりも開放的なとても明るい場所へと生まれ変わりました。カフェレストラン以外でも、パーティーや集会などで人が多く集まれるように計画しているので、これからもどんな感じで利用されるのかとても楽しみです。