設計・監理業務といっても、ただプランを考えるだけではありません。
建物を建てるためには計画の立ち上げから建物の完成までの間に、ありとあらゆる「やらなければならないこと」が山ほどあります。
それらの項目がひとつでも欠けてしまうと建物が完成しません。一般的な設計業務は、工務店やハウスメーカーにおいても行われていますが、設計事務所は施主サイドたったいわば「建築主の代理人」として建物の完成引渡しまでの業務を遂行します。また設計施工とは違い、工事中においても監理者として第3者的立場からの監視があるため、施工内容の安心にも繋がります。そんな設計事務所ならではの業務内容を具体的に説明していきます。
計画地が決まっている場合、初回打ち合わせ時に測量図や写真などの資料をご持参ください。打ち合わせがスムーズに進みます。また、土地が決まっていない場合でもご相談を受けることは可能です。基本的にこの段階では無償業務となります。
業務内容 | 成果品等 |
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土地の照会や法的アドバイスなど | |
現地の状況や役所での事前調査 | 調査票 |
法的な整理と現況把握 | |
ラフプランの作成 | 平面図、立面図、面積表など |
ボリュームパース | |
設計コンセプト |
基本構想を元にさらに設計を詰めていきます。より細かな打ち合わせを重ねていき、ほぼ最終の形が出来上がります。住宅の場合は、問い合わせからおよそ2~3ヶ月で基本設計をまとめる場合が多いです。また、設計契約もこの時点でお願いをしています。
業務内容 | 成果品等 |
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重要事項説明、設計業務契約 | 重要事項説明書、契約書 |
役所打ち合わせ、法規チェック | 打ち合わせ議事録 |
施主打ち合わせ、プラン再提案など | 打ち合わせ議事録、プレゼン資料 |
コストコントロール、概算提示 | 概算書 |
基本工程の提示 | スケジュール表 |
設計図作成 | 平面図、立面図、断面図、仕様書など |
内外観3Dパースなど |
基本設計がまとまれば、次は詳細な図面を作成する実施設計に入ります。図面が完成し承認を頂ければ、その内容をもとに確認申請の手続きを行い、またこれに前後して業者の選定も行います。およそこの期間は2ヶ月程度となります。
業務内容 | 成果品等 |
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実施図面の作成 | 矩計図、展開図、部分詳細図など |
技術的検討 | |
図面内容の説明 | |
審査課との打ち合わせ | 打ち合わせ議事録 |
申請書類の作成、提出 | 確認申請書など |
見積調整や金額交渉を行い業者との契約が済めば、工事着工となります。工事中は、施工内容のチェックや最終的な材料決定など、工事が問題なく進むための監理者としての業務となります。引渡し後のメンテナンスなど、完成後の検査も行います。
業務内容 | 成果品等 |
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施工業者の選定における紹介やアドバイス | |
見積もり合わせや入札などの取りまとめ | 現説要綱、質疑回答書 |
見積書の説明、査定 | 見積比較表 |
コスト調整、減額案の作成 | 減額変更リスト |
契約の立会い | |
工事計画、工程のチェック | 監理報告書 |
施工状況のチェック | |
詳細図の作成と現場打ち合わせ | |
施主打ち合わせによる最終材料決定 | 材料サンプル提出 |
中間、完了検査の申請、立会い | 各検査申請書 |
竣工検査、一年検査など | 是正リストなど |